顧渚紫笋茶とガラスの器

青いガラスの宝箱に、
春告げる香りを詰めた。
茶碗に落としたその葉の味は、
泉の水を掬って飲むかのように、
滑らかで、静かで豊かだった。

このお茶を飲みたくて器を選んだのか。
それとも、この器でお茶を飲みたくて茶を選んだのか☻

中国緑茶 顧渚紫笋
(こしょしじゅん)2014.4.1製
器 荒川尚也さん

荒川さんのガラスの器は、重い。
薄いガラスが沢山出回る中、
どうしてガラスの塊のような器を作るのか聞いた事がある。
すると荒川さんは、両手で器を持ち、
私に言った。
「重いと、ほら宝ものを持つみたいな気持ちになるでしょ♪」
その笑顔と作品が大好きだ。