温壺

雪が降りそうな冷え込み。
茶壺も湯船に浸かる事から始まる。


薄い作りの茶壺は、急な寒暖の差に土が驚いて割れてしまう事がある。
茶壺にお湯を注ぐ前に、
お皿に湯をはり、まずはゆっくりと温める。
土も淹れ手の心も共に温まり目覚め、準備を整える動作。

それからお茶を淹れれば茶はしっかり目覚める。
環境を感じる事からお茶淹れは始まる。


星の数ほどのお茶を美味しく淹れる為に、作法は定着しないが、

手法はお茶の数に等しくあって良い。